目指せ河童橋! クマを恐れつつ遊歩道を行く
今更ながら上高地公式HPの散策地図が非常にわかりやすいので
こちらを見ながら話を進めようと思う→
上高地オフィシャルサイト
今私が歩いているのは、地図の一番左下「大正池」でバスを降り、
左から1/3あたりの「河童橋」へ向かう道中である。
よく見ると地図の上に
「スニーカー可」と
「トレッキングシューズ推奨」のエリアに分かれていて
なるほど確かにそんな感じであった・・・と今更ながらに納得である(←遅いよw)
ちなみに私はもちろんマッチ世代なので
スニーカーぶる〜すで臨んでいる(爆)
↑上記サイトより引用
↑地図の左半分は、この格好で可w
・・・鬱蒼とした森の中をしばらく進むと、急に開けた場所が現れた。
ここは田代池、田代湿原と呼ばれるエリアのようだ。
全然関係ないが、今「田代湿原」と打とうとしたら「田代失言」となってしまったw
田代失言といえば、有名な「ミニにタコ」という迷言が思い起こされるが、
この美しい大自然を前に思い出す内容ではないだろう(爆)
そういえば、ここで見知らぬソロ
おばさんお姉さんに写真を撮ってくれとスマートフォンを渡された。
私がスマホを構えて「ハイチーズ」というと、何やら小慣れたポーズを自ら取っていたが、
あの写真はSNSにでもアップするつもりなのだろうかw
田代湿原エリアを抜け、河童橋を目指し歩き続ける。
道中は湿地帯も多く、このような木道を歩くエリアも多いので、
小さいお子さんは落ちないように注意が必要である。
大正池を出発してちょうど1時間を経過したあたりで、
いかにも上高地らしい景色が眼前に開けてきた。
上の地図でいうと、上高地バスターミナルの少しだけ下流側だと思われる。
う〜ん、それにしても上高地とはなんと美しいところなのだろうか。
ちょっと歩けばこのレベルの景色がゴロゴロと現れる、まさに上高地クオリティ。
そして、その上高地クオリティを語る上で欠かせないのが、この梓川の透明度と豊富な水量である。
近年、枯れかかっているような河川も少なくないなか、
やはり背後に雪解け水を豊富に蓄えている河川の水量は安定感がある。
遊歩道沿いに望遠鏡が設置されていたので、覗いたつもりで望遠写真を撮ってみる。
(有料だったのでw)
眼前には上高地の代名詞的な穂高連峰を望むはずだが、日頃の行いが悪いせいかw
この日は山頂まですっきり見通せるタイミングには遭遇出来なかった。
大正池を出発して1時間30分
途中休憩を挟みながらであるが、ようやく河童橋に到着した。
まだ朝の8:30なので、観光客はそれほど多くないが、それでも人が途絶えることは無い。
ここまで来ればもう安心だろう。
(まあ、クマの生息地域ではあるだろうが、人知れずひっそりと
クマに襲われているということは無い安心感w)
しかし、河童橋が何故この位置にあり、上高地を代表する景観なのかは一目瞭然で
ここが一番山・川のバランスよく「映える」景色だからだと・・・思うw
河童橋を通り過ぎて少しだけ上流側へ行くと、
キャンパーなら誰しも気になっている小梨平キャンプ場が現れる。
私もここへのテント泊を検討していたが、やはり装備のコンパクト化が思いの外大変で、
ましてやここより遠い徳沢キャンプ場とか、とてもじゃないが実現出来そうに無い。
いや、やる気になれば出来ると思うのだが、如何せん
経済的負担が大き過ぎるだろう(爆)
調子に乗って明神池を目指すが・・・
さて、時刻はまだ9時前で、お天気も回復傾向。
大正池から河童橋まで踏破したら、後やることは更に上流を目指すくらいしか無い。
というわけで下調べもよくしていなかったが、次なる観光スポット?の明神池を目指すこととした。
明神池方面へは梓川のこっち側と対岸側に遊歩道があったが、
このときは対岸側のみ通行可能であったため河童橋を渡ってから上流側へ進んでいく。
河童橋からそれほど離れていないところで、これまた上高地クオリティが炸裂するエリアが出現した。
岳沢湿原と呼ばれるエリアで、背後の山々と相まって何ともいえない自然景観である。
もちろん、写真を撮るのもとても楽しい。
私が選択した対岸側のルートは「梓川右岸道」のようだが、
河童橋まで訪れた際には、是非上の岳沢湿原までは足を運んで欲しい。
しかし、そこから先は正直軽い気持ちで望まない方がよい
・・・ということを身を以ってこの後知ってしまった(爆)
何故ならここから先は、上りも多く、道もあまり良くない
「トレッキングシューズ推奨エリア」というのも納得である。
河童橋から明神池まではの参考時間は、3km 60分
しかし、この60分は鼻歌気分で行けるような、やさしいものではなかった。
景色的にもほとんどが森の中で見せ場もあまり無い。
というわけで、ぜえぜえになりながら、ようやく開けた場所まで出て来た。
眼前にかかる橋は、河童橋ではなく、明神橋という橋で、
ここから更に1時間歩けば徳沢キャンプ場に辿り着くようだ。
行くだけなら簡単だが、そこで泊まる装備や食材を背負うとなると全く簡単ではなさそうだw
ようやく明神池到着も・・・衝撃の事実が明らかに!
さて、1時間かけてようやく明神池に辿り着いたのはよいが、
そこで
驚愕の事実を知らされることになる。
なんと明神池は神社の中にあり、500円の拝観料を払わないと見えない場所にあるのだ。
すっかり上高地マジックに踊らされていた小市民の私は、この1時間歩いた先の山奥で
一瞬にして現実世界に引き戻されてしまったのだ(爆)
とはいえ、ここまで来ておめおめと引き下がるわけにもいかず、
500円を支払い、中に入る。
中には鳥居ではないが何かそれっぽいものが桟橋の先端にあり、
皆がそこで記念撮影をしているようであった。
う〜ん・・・
行きが1時間だと帰りも1時間(爆)
明神池散策の何が辛いって、帰りも同じ道を同じ時間かけて歩かなければならない点だw
道中結構な年配な方も多かったが、ちょっと大変過ぎないか心配である。
河童橋に戻った時刻は11時少し前で、出発前よりも随分人出が増えているようであった。
流石に2時間のトレッキングで疲労困憊したので、河童橋前で今旅初となるソフトクリームを買ってみた。
往路の高速SAなどでも幾度かチャレンジしようとしたのだが、
いつの間にかソフトクリームの値上げが著しく、250円なんて夢のまた夢。
400円でも買えないくらいに高騰しているのである・・・これは本当に由々しき事態だ。
というわけで、今回は場所が場所だけに更に高い550円だったが、
お味の方は残念ながら中の下といったところだろうか。。。
平湯温泉と飛騨牛を満喫
上高地からはお昼頃に例のシャトルバスで引き上げ、一旦キャンプ場に戻った。
今回は「避暑キャンプ」という目的もあったのだが、狙い通り平湯キャンプ場はなかなかに涼しかった。
というわけでテントの中でゴロゴロ昼寝などして夕方になるまでの時間を過ごし、
17時過ぎに「ひらゆの森」へと車で向かった。
キャンプ場からは歩いて10分とのことだが、坂もあるので結構遠そうだ。
ひらゆの森は、近づくだけで硫黄泉の匂いが充満しており、かなり本格的な泉質の温泉である。
平湯キャンプ場とは、もうセットみたいないもので、切っても切れない施設だろう。
入浴料は700円だが、ロッカーで100円吸い上げられるのでw 実質800円となる。
広さ的にも十分で素晴らしい入浴施設なのだが、ひとつ難をあげると脱衣所が暑い。
というか涼しくないので、なかなか服を着ることが出来ない。
1泊目2泊目は利用したが、3泊目はもう脱衣所の暑さがイヤで利用しなかったwww
入浴後はキャンプ場至近の食事処あんき屋へ寄り、夕食とする。
実は今回平湯キャンプ場には3泊したのだが、生鮮食材は1泊分しか買って来ておらず、
あとは現地で適当に食べるか、レトルトカレーにするか、という作戦でいたのである。
というのも、やはり真夏のキャンプで2日3日と生鮮食材を冷えたままストックするのは、
なかなかハードルが高く、
平湯のように外食も可能な場所であれば、無理に買い込むこともないという判断である。
ここでは、せっかくなので「飛騨牛」を一度食しておきたいというおじさんの願望により、
看板メニュー?の「飛騨牛の朴葉味噌焼き定食」をチョイスした。
2,200円と高額であるが、ソロおじさんなので家族で来るよりかは圧倒的に安上がりだ(爆)
肝心の飛騨牛はボリュウムも十分で、お味の方も間違いない。
これは満足度の高い夕食となった。
(一応キャンプに来ています(爆))
2日目の夕方・・・食後の腹ごなしも兼ねて、
初めてのキャンプ場内を少し散策してみる。
場内の車道は特に一方通行というわけでも無さそうだが、
すれ違い出来ない箇所も多く、場所によっては結構な凹凸が見られた。
テントの設営エリアは杭で囲われていて明確だが、駐車スペースについては迷う場所が多い。
基本的には通路を塞がないように停めるということだろう。
テント設営エリアのほとんどは土と砂利であるが、たまにこういった芝生の場所もある。
ただ、こういった場所は木陰ではないので、昼間はかなり暑いだろう。
また場内全体で虫が結構少なめの印象を受けた。
居ないわけではないが、駐車時に寄ってくるアブも数匹程度と、
これだけの山奥であることを考えると、想像するよりもずっと少ない。
キャンプ場の入退場は磁気カードを挿し込んでゲートが開くタイプである。
ちょっと不便だと感じたのは、管理棟が道路を挟んだ反対側にあるため、
気楽にアイスなどを買いに行くことが出来ない。
ゴミはその入場ゲートの横にいつでも捨てれるようになっている。
これだけの山奥であるから、ゴミ捨ての時間も制限されているかと思ったが、
いつでも捨てれるのは意外であった。
水場については場内に4カ所、トイレは2カ所あったようだが、
なかなか奥地の位置関係が、初見ではわかりにくいものがある。
私は真ん中あたりのわかりやすい場所に設営した。
さて、場内散策も終えて、あとはゆっくり過ごすとするか。
この時間になると気温も25℃を下回っているくらいではないだろうか。
昼間も下界より涼しいが、夕方以降の気温は半袖半ズボンでは寒過ぎるくらいだ。
3日目のランチも豪勢にw
3日目の朝・・・
今日は上高地に行く予定もないので、ゆっくりと時間を過ごす。
木陰が多いキャンプ場とはいえ、やはり多少の木漏れ日は存在するわけで、
夏の直射日光を防ぐことの出来るTCタープが非常に活躍したキャンプであった。
コーヒー豆も結構多めに持ってきたのだが、結局淹れたのはこの日の朝だけであった。
なぜなら翌朝の天気は最悪だったのでw
今日は上高地にも行かないので、特にやることもなかったが、
私が平湯に来ていることをナチュログ仲間でシェアしていたら、
奥飛騨に安くてお勧めのうなぎ屋さんがあるとの情報を頂いたので、
この日のランチは奮発してうなぎにすることにした。
メニューはいくつかあったが「上うな丼」というのがスタンダードのようなので、そちらを注文。
平日だったのでそれほど混んでもいなかったが、店内には5組ほどのお客さんが居たように思う。
20分〜30分ほど待って(つまりは焼きたてだと思う)お目当てのうな丼が登場。
これで2,200円であるから、十分リーズナブルであろう。
肝心のお味の方であるが、外はカリカリ、中はふわっで、理想的な状態であった。
そしてご飯にかかっているタレが何とも旨い。
今年は初日のスーパーでの買い出しで、うなぎを買わなかったが、
お店で本格的なものを大して値段が変わらずに食べれたので、結果オーライであったw
おじさんのソロキャンプも3日目ともなると、やることは特に無い(爆)
これが近くで釣りでも出来ればまた状況は違うのだろうが、
なかなかあっちを立てればこっちが立たず、安い料金で連泊出来るオートキャンプで、
更には木陰で涼しくて、寂しすぎないキャンプ場となると選択肢はほとんど無いのではないだろうかw
今回のキャンプは虫除けスプレーは使わず、ハッカ油だけでどれくらい凌げるかを試してみた。
というのも、それこそ10年くらい前に購入したハッカ油が出てきたので、
試しに使ってみたくなったのだ。
昔は何かと混ぜてスプレーを作ったりしたが、今回は直接足や腕に塗ってみたw
結果として、今回は一度も虫に刺されなかったので、結構これは効果的なのではないかと思う。
ただ、間違えてその手で目を擦ると大変刺激的なので、子供に使うのはイマイチかもしれない。
健栄製薬 【食品添加物】ハーブ ハッカ油P 20ml(amazon)
というわけで、かなり無防備な姿で外をフラついたりしてみたが、
あまりこの格好でイスにじっとは座らなかったw
迫る雷雨 迫るびしょ濡れ撤収 どうする?オレ(爆)
そんなこんなで、3泊目の夜を迎え、翌朝の撤収に備えてタープだけは先に仕舞っておいた。
そういえばこのときにTCタープがものすごくねちゃねちゃしたのだが、あれは何だったのだろうか。
(後日乾燥のために出した時はそれほどでもなかった)
その後、そのまま気持ちよく眠りについた私であったが、
夜中に妙な悪夢で目が覚めてしまった。
時刻はまだ夜中の3時である。
前日夜の天気予報で5時から雨予報となっていたが、今のところは降っていない。
そして、念のため、スマホで雨雲レーダーを確認してみる。
!!これあかんやんっ!!
雨だけならともかく、雷雨が石川県の方から襲来しようとしているのである。
1時間前からの雨雲の動きを確認してみると、進行方向は間違いなくこっちだ(爆)
雷雨ともなれば、テントの中で寝ていることすら危険である。
車の中に避難しなければならない(オートキャンプで本当によかった)
というわけで、まだ夜中の3時だが、すぐにテントの撤収をすることに決めた。
周りには他のお客さんは居なかったが、15m先くらいに張ってる人は
ひょっとしたら起こしてしまうかもしれない。
というわけで、極力ひっそりと撤収作業を開始した。
昨晩ある程度は片付けておいたので、1時間弱で撤収することが出来、
私は助手席のシートを軽く倒して、明るくなるまで車中で仮眠をとることにした。
結局5:30くらいには、予想通りの雷雲が平湯上空を覆い、
激しい雨と雷に見舞われた。
私はその様子をただ車の中から眺めるだけであった。
やはり逃げ場のあるオートキャンプはあらゆる場面で安全性が上である。
近年の雷発生頻度を考えると、尚更重要視されるべきであろう。
結局雷雨は30分以上続き、7時前にようやく雨足も落ち着いたと記憶している。
雨が弱くなるのを待って、私はそこで初めて車のエンジンをかけ、平湯キャンプ場を後にした。
行きで往生した狭いトンネルだったが、帰路はまだ早朝で対向車も少なかったおかげで、
それほど大変な目には遭わなかった(慣れただけか?)
・・・ということで、最後の最後で酷い雷雨に遭遇してしまったが、
それ以外は概ね天気も良好で、狙い通りの避暑キャンプを遂行出来たことはよかったと思う。
ただ、また来年も平湯を選びますか?と問われるとそれはまた微妙なところでw
これから1年じっくりと検討してみたいと思う。
(おしまい)
最後に恐縮ながら採点です。
料金 :★★★★★ ソロオートで2,200円は最安レベルでしょう。
夏季以外はもっと安い。
写真映え:★★★★☆ キャンプ場としては眺望無しだが、
上高地へ行けば写真天国w
遊具 :☆☆☆☆☆ たぶん無いです
炊事場 :★★★☆☆ 極めて平均的な炊事場です。
トイレ :★★★★☆ 虫が入らないように網戸付きなのはポイント高い。
何故か床がいつも濡れてるのはちょっと気になる。
薪 :★★★☆☆ こちらも極めて標準的でしょう。
ゴミ :★★★★★ ほぼ全部捨てることが可能です。
安心感 :★★★★☆ 真ん中に張ればクマ度は低め。
客が多く、思っていたより怖くない
風呂 :★★★★☆ キャンプ場としては無いが、ひらゆの森は最強レベル
総合 :★★★★☆ キャンプ場単体としては4つ星レベルでしょう。
唯一無二の周辺環境を考慮すると5つ星
上高地観光のベースキャンプとして最適です。