私が初めてキャンプでの野生動物を警戒するようになったのは、いつだったか?
その答えは明快で、カンパーニャ嬬恋をキャンプ候補地とした時からであった。
公式ホームページにもクマ出没情報を載せているという、
ある意味、超正直者キャンプ場と言っていいだろう。
カンパーニャのクマ出没スポットとして有名なのはバラギ湖北岸のえさ釣り池付近。
これは湖上からの写真だが、ちょうど中央奥に人が居るあたりが、それであろうか。
ここだと、キャンプサイトからは湖を挟んで反対側で、釣りに来る人以外は
ほとんど関係ない場所とも言える。
ただ、今年の8月には、温泉施設「湖畔の湯」付近でも目撃情報があり、
ここは、カンパーニャの宿泊客の大多数が利用するであろう場所なので、
ちょっとこれまでとは事情が異なるような気もする。
先日のおじかでも管理棟にいきなりこんな看板が貼ってあり、
怖がり放浪親子キャンパーを恐怖のどん底に・・・と言ったら大袈裟だが、
まあ、特に夜、暗くなってから多少の恐怖を感じていたのは事実である。
おじかで受付時に注意するように言われたのは、サルとシカで、
こちらはサイトにまで来ることもあるようだ。
実際、サイトのすぐ真下の川原で無数のシカらしき足跡を容易に発見できた。
しかし(←ダジャレではない)、シカというのは警戒心が薄いのか?
割と遭遇しやすい動物ではあると思われる。
下の写真は、北海道知床での1枚であるが、身近な道志の森で
オフラインさんが遭遇したレポも記憶に新しい。
そんなシカなので、猟師にとっては格好の餌食となるのであろう。
キャンプにまつわるといえば、山伏の管理棟に飾られているシカの剥製を思い出したりする。
だが、肝心のクマの方はどうかというと、、、
これは動物園でもない限り、滅多に姿を見るものでは無さそうだ。
とあるキャンプ場のさらに山奥では、
いわゆる「皮ハギ」という行為で、放浪親子キャンパーをびびらせまくってくれたが、
これもシカの仕業っぽい、という結論に至っている。(個人的に)
過去に自身がキャンプ場で遭遇した野生動物を思い出してみると、
せいぜい、べるがの遊歩道↓で遭遇したサルの群れ。(写真は撮れず)
あとは、最近ブレイクしている奥道志での、タヌキ?
にしては人相が悪くて全然可愛くなかったが。
と、実体験としてはせいぜいその程度で、
オムの番人のように立派なクマに出くわすということは、滅多にないことであろう。
しかし、今年は特に東北での人食いグマ騒動であったり、
相模湖近辺でのクマによるラーメン店襲撃未遂事件など、
他人事とは思えない状況となっていた。
そして、私のクマへの興味はとどまることを知らず、日々ネットで情報を収集する日々が続いた。
・・・そこで出会ったのが、コチラの一冊である。
いや、正確に言うと、この本の著者(動物写真家)の過去のブログなのである。
勝手にリンクを貼って何か問題になるとイヤなので、ブログ名だけ書いておきます。
興味がある方は検索してみてください。
***ツキノワグマ事件簿***
(「ツキノワグマは「人を食う」…か?」という記事では、シカの死体が出てきます。苦手な方はご注意下さい。)
動かぬ証拠である写真を軸に展開される彼の持論は非常に説得力があり、
世のクマのイメージが如何に実態とかけ離れたものかということを、
教えてくれることでしょう。
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で、上の書籍の方であるが、こちらはamazonで最初の数ページだけ見れるのだが、
ずっと買おうかどうか悩んだ末、先日図書館で読んで来ました。
タイトルの「となりのツキノワグマ」とは、この20年ほどで激増したクマが
人里と密接した地域で普通に暮らしている様子を表現しています。
そして、彼の活動フィールドは、なんと天空のキャンプ場として有名な
「陣馬形山」から眼下に望む一帯。
遊歩道に設置された定点カメラで、子供を含む人間と複数頭のクマが交互に行き交う様子や、
シカの死体をむさぼり喰うクマの姿には、戦慄を覚えずには居られません。。。
ちなみにクマという動物は、足音ひとつたてずに歩くことができるそうで、
私もこれまでのキャンプ中に、こっそり覗き見されていたかも?と思う今日この頃。。。
不可抗力はあるでしょうが、まずは相手のことを知ることが
不意の事故を防ぐ第一歩となるのではないでしょうか?
(おしまい)