高ボッチ高原キャンプ場 〜 雲海千夜一夜物語・第二夜

しく

2024年11月04日 17:58

2024年10月26日(土)〜1泊 高ボッチ高原キャンプ場(長野県塩尻市)


昨日とは明らかに異なるモクモクとした雲海がカメラの液晶画面に写し出されていた。

過去二年、影も形も全く見えなかったものが、二日連続で現れるのだから何とも気まぐれなものだ。

高ボッチの神様が三度目のご褒美として、僕らに与えてくれたのだろうか。

ご褒美なのか偶々なのか、そのどちらなのかを知る由もないが、僕らは夢中でシャッターを切り続けた。











第二夜は絶品キャンプ飯で開幕



(第一夜からの続きです)
2024/11/02




牧場の夕景を撮影し終えたおじさんs一行は幕内へと戻った。

テントの灯りの位置がよかったのか、サーカスTCがダースベイダーの手下みたいな顔になっていた(爆)











幕内では毎度の焚き火に加え、今回はzero21keiさんが中華鍋持参で中華料理を振る舞ってくれるという。

・・・ということで大半のおじさんsは、ほぼ手ぶらでの参加となった(爆)










前菜のバンバンジーに続いて手際良く調理されて出てきたのは、ニンニクの茎の炒め物。

味付けがまさに中華料理屋のそれで、焚き火の強火力と相まって完全にお店のクオリティである。










お次は青椒肉絲

「keiさんの奥さん絶賛」という触れ込み付きの逸品だが、確かに旨い。

やはりこちらも味付けの妙とシャキシャキ感を残した炒め具合が完全にお店クオリティだ。










最後の〆は辛ラーメン入りのブテチゲ。

こちらはtomoさんが作ってくれたのだが、これまた本格的で旨い!

年1企画の雲海チャレンジキャンプも今回で3回目だが、

3回目にして、ようやく夕食のスタイルが完成されたようだw










美味しい食事でお腹が満たされ、あまり動きたくはなかったが、

紫金山・アトラス彗星が今夜も見えるとのことで、皆で三脚を抱えて幕外へと出てみる。

外は程々の星空で、適当に西の方角を撮影するとうっすらとした天の川と

お目当ての彗星もよ〜く見ると写っていたw(右端中段あたり)


ISO6400, 24mm, F4, 5sec








こちらの写真の方が彗星がわかりやすいだろうか。

右の中段あたりに彗星とその上の方には流れ星も二つ写り込んだようだ。

この日は流れ星が多かったようで、他の写真にも何度か写り込んでいた。


ISO6400, 41mm, F4, 6sec









キャンプサイトの方は恐らく満サイトで、皆思い思いのスタイルでキャンプを楽しんでいるようだ。


ISO6400, 20mm, F2, 1sec








翌朝・・・というか第二夜は深夜3時に起床して皆で展望台へ向かう予定としたため、

この晩は22時頃に駐車場の車に戻り、今回何度目かの車中泊仮眠をとることにした。


ISO6400, 20mm, F2, 5sec










雲海ショーは突然に 遅過ぎた午前3時の集合時間



そして日付が変わって深夜3時・・・

昨日設定した3時15分の出発時刻に合わせて、写真好きおじさんsがひっそりと集結。


ISO6400, 20mm, F2, 5sec








3:28

キャンプ場から近い方の展望台に辿り着いた我々は、

既に雲海で完全に埋まった諏訪盆地を目の当たりにすることになる。

この時間で既に大量の雲海が出ているとは、全くの想定外であった。










長秒で撮影すると、下からの街の明かりに照らされて発光したような雲海になっているが、

我々の仲間が撮りたかったのは、もう少し雲の薄い状態だったと思われる。

そのために昨夜は「深夜2時に起床しよう」とへりさんが提案していたのだが、

いくらなんでも早過ぎでしょう・・・と私が3時に変更してもらったことが

結果としては仇となった(爆)


ISO3200, 120mm, F4, 6sec









しかし初めて見る「暗闇での」雲海というのは随分不思議な景色である。

肉眼では眼下に雲海らしきものが広がっているのはわかるが、

カメラの画面に写るそれよりもかなり見えにくい。

ましてや富士山に至っては肉眼では全く見えない。

つまりこの時間帯は撮影目的でなければ感動もへったくれも無い、

と言ってしまうのは言い過ぎかもしれないがw

ガチカメラが無いと、この時間の撮影は難しそうであった。


ISO3200, 82mm, F4, 6sec









それにしてもあれほど出会えなかった雲海がいともたやすく、

しかもこんな深夜から現れてしまうのだから、この自然現象を予測するのは本当に難しい。

基本的には朝方、放射冷却で気温が一気に冷え込んだ時に雲海が発生するのが

最も多いパターンだと思うが、そういう理屈だけは説明出来ない場面を度々見かける。

そして今日に限っては「良い方に」その予測不能な事象が転んだのだ。












雲海千夜一夜物語・第二夜はいよいよクライマックスへ



5:07

東の空が徐々にオレンジ色に染まり、若干ではあるが明るくなり始めていた。

雲海が発光したように見えるのは、この時間あたりが最後となる。










5:21

雲海下の街の明かりは自然光に完全に負け、雲海は一気に青くなった。

この時間あたりから、カメラで捉えるそれと肉眼での見え方が徐々に一致してきたと思う。


ISO800, 120mm, F5.6, 3sec









つまりは、この沸いてきたような大雲海を目の当たりにしながら写真を撮っているわけである。

カメラの画面から目を逸らすと、眼前にはリアルな雲海が広がっているのだが、

あまりの絶景にいまいち現実感が湧かないような、不思議な気持ちであった。











5:36

まるで宇宙のような光景である。

いや成層圏くらいだろうか。

とにかく車から降りて2分で見れる景色とはとても思えない。











5:41

こうして我々の雲海千夜一夜物語の第二夜は、完璧なまでのストーリーで締め括り

日の出の時間を迎えることなく、そこに居た全員が満足してその場を去るほどであった。











6:06

再び仮眠をとるためにキャンプ場前の駐車場へ戻ると、

諏訪湖とは反対側の松本市街も大雲海に呑み込まれていた。











まさに「呑み込まれていた」という表現がぴったりである。

一体この下からは、どのように見えているのだろうか。












さらば高ボッチ おっさんsはそれぞれの帰路へ



9:12

高ボッチキャンプ場のチェックアウトは10時と理不尽なほどに早いため、

この時間には全員の撤収が完了していた。

先ほどまで大雲海に呑み込まれていた松本市街は、ようやくその姿を露わにしたようである。









今朝は昨夜に続きkeiさんがラーメンを振る舞ってくれ、

今回のキャンプは本当に食に恵まれたキャンプとなった。

方や、その下準備を出発前に済ませてくる労力はとんでもないものであり、

色々と準備してくださった皆さんには感謝しかない。












9:35

再開通した東山ルートの途中で見晴らしポイントがあったため

車を停めてこの旅最後の1枚をカメラに収めた。



3連休でも何でもないごく普通の週末であったが、

金曜深夜から日曜のこの時間まで、怒涛の非日常体験の連続であった。



昼過ぎには自宅に着いてゆっくりしよう・・・

こうして「私の」雲海千夜一夜物語は幕を閉じたのであった。

・・・そう、第三夜の主役はあなたです(←24時間テレビか(爆))





(おしまい)





※ご一緒してくださった皆様ありがとうございました





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